古谷道生作、伽藍石香合を買い取りさせて頂きました。
古谷道生(1946~2000)は、中世から続く陶業地である滋賀県信楽に生まれ、信楽焼の次代を担う人物として注目された陶芸家でした。
古谷は、大型の登り窯が主流だった信楽で、1970年から小型の穴窯を自らで築造し、作品制作を始めました。製品的に均一で安定して大量に焼造することができる登り
窯に対し、穴窯は不安定で少量生産しか望めませんが、古谷はその不安定なことを利点とした作品を作り続けることに作陶の道筋をつけていきました。
1980年代以降、当時としては異色の古谷の信楽焼は、人気を博し、個展初日には行列ができるほどでした。その後、日本伝統工芸展などで入選し、日本工芸会近畿賞な
ど数々の賞を受賞しました。また、古谷の手掛けた研究書『穴窯─築窯と焼成─』は、のちに陶芸家のバイブルとなり、現在では、登り窯にとって代わり、
穴窯が薪を使って焼成する窯の主流といってよいほどになりました。古谷は、この本の刊行のあと体調を崩し、多くの人に惜しまれ、54歳で早逝されました。
こちらの作品、古谷道生の伽藍石香合は、ヤフオクにて出品予定です。どうぞお楽しみに。
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