重要無形文化財・越後上布をヤフオクにて出品しております。
越後上布は、昭和30年国の重要無形文化財に指定され、平成21年に日本染織では初めてユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。
産地の南魚沼地方は、冬は雪が深く湿度が高く保たれるので、乾燥に弱い上布の生産に適しています。米どころの農閑期、多くの女性が冬の仕事として受け継いできま
した。その歴史は奈良時代まで遡り、東大寺正倉院に宝物として保存され、朝廷や将軍家への献上品としても極上の扱いを受けました。上布というからには下布もある
わけで、大麻を使った繊維の太い下布は庶民の衣類として区別されたようです。苧麻の茎の柔らかな内側の繊維を爪で幾筋にも裂いて極細の糸にするその作業は、「手
績み」といいます。麻は乾くと糸が切れやすいため、手績みする女性たちは、糸を口に加え、常に唾液で湿らせながら裂いていきます。そうやって出来上がった糸は
「手くびり」によって絣糸にし、「いざり機」という、腰と足で機を操る原始的な方法で織られます。織り上がった布は「湯もみ・足ぶみ」で糊や汚れを落とし、2⽉末
から3⽉の天気の良い⽇に、越後上布を雪上に広げる「雪ざらし」が⾏われます。これは、太陽と雪の⼒で布を⽩くするもので、この地域では春を告げる⾵物詩となって
います。 苧麻を手績み、絣は手くびり、いざり機で織る、シボとりは湯もみ足ぶみ、さらしは雪ざらし。この5要件を満たして初めて「越後上布」というお墨付きを与
えられる。昔ながらの人力を守るのは、並大抵のことではないでしょう。
今回ご紹介の越後上布は、越後上布・小千谷縮技術保存協会の証紙付きで、その希少性と洗練された手作業 による技術を駆使して織り上げられています。通気性に 富み
軽く、さらりとした風合い、シャリ感が魅力で、 蒸し暑い日本の夏に最適な最高級着尺地と言われています。こちらはヤフオク出品中です。
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