武末日臣の杯を買い取りさせて頂きました。
武末日臣(たけすえ ひろみ 1955年~)は、李朝時代の焼き物を忠実に再現しようと作陶し続ける対馬の陶芸家です。
窯元の大浦陶窯は、長崎県対馬市の上対馬町という韓国の釜山が肉眼で見えるほど韓国に近い場所にあるそうです。
唐津と李朝の焼き物は似通っており、李朝時代、朝鮮出兵で武将が当時の朝鮮人陶工を連れてきたことにより、李朝の技術に日本人の感性も加り、唐津焼は飛躍的に技術革新していきます。
武末は、そんな古唐津が作られていた安土桃山時代よりもさらに昔の、李朝の焼き物の写しを作陶し続けているそうです。
また、自身のスタイルで非常に優れた技術を持っており、現代の日本の陶芸家の中でも特に古典的な井戸茶碗を再現し、現代に蘇らせています。
他の陶芸家たちも井戸茶碗の再現を試みていますが、武末の作品は井戸茶碗の本質に非常に忠実であり、特にろくろの技術や表現力において、その作品には他の陶芸家には見られない真の井戸茶碗の魅力が宿っていると、実力が高く評価されています。そのため、彼の作品に魅了される陶芸愛好者やコレクターが多く存在します。
【陶歴】
1955 長崎県上対馬生まれ
1989 高麗李朝陶磁研究のため渡韓
井戸、三島等の古窯跡発掘調査を行う
以後、毎年渡韓し調査研究
1990 対州国島大国魂神社神職となる
1994 対馬大浦に窯を築く
その後、対馬豊山井出に窯を移す
以降GALLERY一番館、GALERIE AZURにて開催