岩田久利作のぐい呑み三客セットをヤフオク!に出品中です
練り込まれた金箔の色彩となだらかな曲線の造形が調和した、それぞれが端正で優雅な美を誇る盃三客です。日本のガラス芸術の第一人者としての評価が高い岩田久利(1925-1994)の作品を、ただいまヤフオク!に出品いたしております。
日本の色ガラス工芸を開拓した偉大なる父藤七が起こした岩田工芸硝子を継ぎ、同じくガラス工芸家となった妻糸子と切磋琢磨し合ったのかは定かではありませんが、色ガラスを用いて様々な斬新な芸術表現を追求し続けました。その一方で相反する側面もあろう日常生活用品としてのガラス器の重要性を蔑ろにはせず、業界のため日本ガラス工芸協会を創立したり(1972年、初代会長)、自社製品の全国販売を推し進めたといいます。
三者三様に魅力的でありますが、なかでも個人的には、教科書的ともいえる金と青(濃紺)の豪奢なコントラストをメインにしつつ、白と黒の多重線が不規則に生き物の如き模様を紡いでいます野心的な右手の一盃に惹き付けられます。
健康面にはあまり恵まれず(藤七同様消化器系の疾患に悩まされたよう)68歳と早くに世を去られているのが実に惜しまれます。なお後継の長女イワタルリは現代美術的な要素を採り込むなどして、父祖からはやや離れた独自の趣向にて乍らガラス工芸作家として活動されています。
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