崎川羊堂作の日向紅渓石硯をヤフオク!に出品中です
また硯かといやなことを申さずお時間あらばどうかおつきあいください。硯の特産・名産地がかくも多々日本各地に存在するとはつゆ知らず、当方も良い勉強をさせて貰っております。
本日の硯石は、宮崎県の現延岡市が原産の、日向特産 紅渓石。小豆のような赤みがかった均質な発色が特徴的で、極めが細かく硯石としては理想の原石とされ、中国のかの端渓石に肖ってこのように命名されたといいます。
19世紀前半の天保年間にこの石で初めて硯が作られたといわれ、家内制手工業のもと延岡藩の特産として大坂方面などへと売り出されたりしていたようです。しかし全国にその名が知られるようになったのは明治以降の様で、とりわけ地元郷士で硯彫師の原口梅羊 (宮内庁御用師・内海羊石の門下、本名 実五郎、初代羊堂) が明治32年に帰郷しこの紅渓石を硯材とし数々の傑作を製作し始め、天皇その他各宮に献納硯を作ったことでその名声が高まった模様です。
そしてその先代羊堂(1934年没)を継いだのが、今回の品の作者である2代目、崎川羊堂と相成ります。なお現在では、15歳で崎川に入門し、昭和39年の師の没後に「羊堂」を襲名した3代目相馬羊堂が、格調と独創性にあふれる作品を創出し続けていると伝え聞きます。
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