夏目漱石『漾虚集』初版本 (明治39年刊) の買い取りがございました
知らぬ者無き大文豪 夏目漱石が小説家として最初期に創作した短編七編を収録した、『漾虚集』の初版本を買い取らせていただいております。
『吾輩は猫である』と並行した時期に書かれた作品群で構成されるこの書は、漱石の人物像や作家作品論に於いては、従前はあまり価値・重要度が付与されていませんでしたが、今世紀に入ってから俄かに再評価・注目の機運が高まったこともあったということです。
本品は奥付からお判りになれますように、明治39年に大倉書店より発刊された、初版本となります。本書の注目点は文学作品としてよりもむしろ、橋口五葉(装丁も担う;浮世絵版画集をただいまヤフオク!出品中です)と中村不折の挿画(上記『猫』でも担当していた)にあるといえるのかもしれません。
なお、非常によく出来た復刻本が45年前に出回っていたようですが、本品は明治末から昭和初期にかけての古書類買い取り分の中にあったものですので、リプロ版である懸念は限りなく低いのではないかと思われます。近いうちのヤフオク!出品の予定でおりますのでどうぞお楽しみに。
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