九代大樋長左衛門を武蔵野市にて買取させて頂きました。
九代大樋長左衛門を武蔵野市にて買取させて頂きました。
九代大樋長左衛門が作る黒茶碗は晩年作のものが多く、
この茶碗も晩年作のものかと思われます。
九代大樋長左衛門曰く、自らが満足がゆく作品ができたのは60代以降と話しており、
「派手なものは、あっと驚くかもしれないが、無為のものは、あっと驚くかもしれないが、無為のもので世間をあっと言わせるものは難しい。
その点、茶碗を作ることも難しい。特に無地ものの大樋焼は派手さがない」
「見どころの多い茶碗ならいいとか、世間ではいうが、そういう茶碗は、本当の茶碗じゃないと思う。無為で作って、頭の下がるほどの品位のある茶碗がいいということでしょう」
長左衛門は「作っている間は、無の境地で」作陶したそうです。
派手さは有りませんが、凛とした佇まいの素晴らしい茶碗です。
九代大樋長左衛門 略歴
本名を長次郎、名を長左衛門、裏千家鵬雲斎より号を陶土斎を賜る。
1917(大正6)年、石川県立工業学校窯業科を卒業後、父に師事。
1923(大正12)年、金沢市東山公園麓の松林の中に工房「芳土庵」を設ける。
1925(大正14)年、九代大樋長左衛門を襲名。
大徳寺488世全提要宗より「大樋」印を授かりました。
1940(昭和15)年、内閣総理大臣・近衛文麿より自筆の「長左衛門」金印を授かる。
1942(昭和17)年、工芸技術保存作家の指定。
1958(昭和33)年、日本工芸会正会員。
1973(昭和48)年、日本陶芸展に推薦招待され数印黒楽茶碗を出品。
1977(昭和52)年、裏千家十五代鵬雲斎宗室より「陶土斎」の号を授かる。
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