杉並区にて岡本太郎 作『顔』買い取らせて頂きました。
こちらは大阪万国博覧会で「太陽の塔」を制作した芸術家・岡本太郎(1911~96年)の陶製の作品で『顔』というタイトルが付けられています。
頭部とスカート状の脚部に分かれ、高さ約30センチ、重さ約5キロ。丸顔にうつろな目、仮面のような造形は岡本太郎らしい斬新な作品です。
頭部の裏側には「TARO」のサインがあり、手びねりの際についた指の跡などがあり、1970年頃、岡本太郎が直接手掛けた作品と思われます。
もともと縄文土器の影響で陶器の作品を制作していましたが、岡本氏の作品で特徴的な「赤」を当時は陶器でイメージ通り表現できず苦心していたところ、
信楽焼きでなら、岡本氏の望む赤色が出せることがわかると「近江化学陶器」に出向き、1963年から1970年代にかけて、
「太陽の塔」を始め数々の陶製の作品を、制作していきました。信楽焼きと深い関わりを持った岡本氏は、その後、信楽町の名誉町民となります。
2015年に県立陶芸の森信楽産業展示館(甲賀市信楽町)にて開催された『信楽焼きの近年とその遺産 岡本太郎、信楽へ』では、
こちらの『顔』と同じ作品が2点展示されました。岡本氏の陶作品の制作を担った「近江化学陶器」の関係者宅から見つかったそうで、貴重な作品と言えるでしょう。
ヤフオク出品予定ですので、どうぞお楽しみに。
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