竹田鎮三郎 の限定70部のリトグラフ・版画を練馬区にて買い取り致しました
1935年愛知県生まれの画家・版画家である竹田鎮三郎のリトグラフ作品を最近買い取りさせていただきました。
竹田氏は東京芸大を卒業した1957年の第1回東京国際版画ビエンナーレ展で入選を果たし、版画界の新星のひとりと認められるも、当時の画壇で支配的であった抽象画に馴染めなかったとのことで、同郷の北川民次に弟子入りすると、その影響から、メキシコ美術の「魔術的リアリズム」に魅了されそれらを直に見るため、1963年にメキシコに渡ります。その後半世紀以上に亘り、日系メキシコ人となった彼は、メキシコの大地に根ざした油彩、版画作品を、現地で教鞭も執りつつ制作し続けています。
当版画は、長いメキシコ逗留にあっても時折帰日されていた何時ぞやのタイミングで制作されたものかなと推察されます。2012年に叙勲(瑞宝中綬章)されたのと関わりがあるかもしれません。残念ながら主題、画題が不明なのですが、おそらくはメキシコで11月のあたまに催される、日本のお盆やキリスト教圏のハローウィンに比較される伝統行事・祝祭である『死者の日』において、お供えものを運ぶ娘たちを描いたものなのではないでしょうか。氏の根拠地となっているオアハカ州でとりわけ盛大に取り行われる祭事だといわれますし、また全体の薄い黄色の色調は、祭りの花マリーゴールドに重なります。軽く厳粛さを湛えつつも暗さや重さが希薄なのは、本邦の死者追悼とは大いに趣が異なるようです。
近いうちにヤフーショッピングに出品の予定ですので商品の仔細はそちらにてお確かめください。
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